魚河岸ガラス

 UOGASHI GLASS

焼津で老若男女から愛される”魚河岸シャツ”から発想を得てつくりました。
手吹きガラスに魚河岸マークを彫刻してあります。

ガラスを吹く時にガラスがつるりとクリアに仕上がるように、遠心力にてコップの口を広げてつくっています。とても技術のいる作業であるため、習得にかなり時間をかけました。
宙吹き後、翌日徐冷炉から出た後、1日置いて、加工作業に移ります。徐冷炉から出した後すぐに水につけるとガラスが割れてしまうためです。
吹き作業後に彫刻作業に入る場合もありますが、必要な際はコップの底をつくります。コップのバランスを良くするためです。その際に綺麗に磨き上げることで底面が鏡面を得ます。この作業をしたものも、していないものも、ガラスコップは光を受けて美しく輝きます。
彫刻する際、まず大まかに文字のポジションを決めて、次に文字を丁寧に下書きし、最後に彫刻します。手吹きガラス故にガラスコップの大きさが多少異なるため、それに合わせて、文字の大きさやポジションが格好良く収まるように調節しています。
魚河岸マークには墨字ならではのどっしりしっかりした線と、ハネやハライ、擦れ、隙間など繊細な味わいある線が混在します。そういった魚河岸マークならではの良さを大切にしながら、全体のバランスをとり美しく仕上げています。

木箱には桐材を使用しています。白くて美しい木肌と軽さが特徴です。ペアのガラスコップが丁度入る大きさです。木箱の蓋の中央部にひとつ大きな魚河岸マークを配置しています。中にコップが入っていない時も何か大切な物をしまっておくのに便利なように、木箱の両端をゴムで留めるデザインにして、木箱内部には中敷居を設けていません。桐箱には防湿、防虫効果があるため、保存に適しています。

 2014 HAMA AKARI TEN


焼津市とご縁ができたのは、作者が多摩美時代に”焼津市を更に盛り上げよう”という趣旨の授業に参加した時でした。
”魚河岸ガラス”と名付けたガラスをつくりました。
この魚河岸ガラスは、ガラスを吹いた後に、魚河岸マークや屋号を彫刻しています。
ガラスの形態は様々なものをつくりました。例えば、コップ、花瓶、ドレン管を思わせるもの、板ガラス等。
技法も様々で、吹きガラス、カットワーク、ガラス彫刻などなどです。
楮、木材パルプ、バナナの皮等を材料にして、魚河岸マークを漉き入れた手すき和紙をつくり、それを竹で組んだ台の外側に貼り、竹の内部に魚河岸ガラスを入れ、LEDで点灯しました。
こちらの作品は2014年に焼津浜あかり展にて展示を行いました。

浜あかり展とは、焼津浜通りで、毎年8月5日頃に開催される夏祭りです。
浜通りというストリートにて様々な趣向が凝らされたライトが展示されます。

そんなこんなで好評を得て、浜あかり展終了後は焼津魚センターで同作品を展示しました。
今度は日中の展示でしたので、浜あかり展の為にすいた和紙とLEDを外し、ガラスと竹の展示台のみを並べました。
魚センターでの展示の様子が地元の新聞社にて取り上げられました。

マグロが美味しく、黒潮温泉には癒され、社交的で溌剌とした焼津の人々、焼津に行くとこんな故郷いいな〜と感じます。
とおっても素敵な町です。


updated on 2017.09.09